ナイショのふたり

 

by wwr

 
 
ランプのやわらかな灯りがゆらめく宿の部屋で、ガウリイはあたしの瞳をまっすぐ見て言った。
「リナ…いいんだな…」
「…うん」
あたしは心を決めてうなづいた。
ベッドに脚をなげだしてすわるあたしの両肩に、ガウリイの力強い腕がかけられる。
ぐっと力がこめられて、あたしの体はゆっくりとベッドに押し倒されていった。


「きつかったら、そう言えよ…」
「…うん…」
ぎしっ。ぎしっ。
ベッドのきしむ音が部屋にひびく。
「あっ…」
「リナ、力ぬいて…」
「だ、だって」
なれない感覚に、体が悲鳴をあげはじめている。
一瞬、後悔の想いが体を逃がそうとしたが、ガウリイの腕がそれをゆるさない。


「リナ、もっと脚を開かないと…」
「そ、そんなこと言ったって…」
「いいから…」
「あっ…」
背筋をつたって、電流のような感覚が走る。
「ちょっと…まって、ガウリイ」
「だめだ。お前がいいだしたんだろうが」

―それは…そうだけど。でもこんなのって―

「うっ、くうっ…」
あらい息とともにもれる声。
体中ににじむ汗。
太股の内側が、ひくりと震える。
「この手は邪魔だ」
あたしの両手首をひとつかみにして、ガウリイがベッドに押しつける。
「あっ…やっ…」
握りしめたシーツがよじれる。
体中が熱い。
「そろそろ、いいか…」
肩にかかったガウリイの腕が、ぎゅっとあたしを押さえつけ…。
「い、い、い…」
「リナ?」
「痛いじゃないのよぉぉっ!!」
ぱしいぃぃぃっ!!
あたしはスリッパで、ガウリイをはり倒した。
「いてっ。なにすんだっ」
「何すんだじゃないわよっ。人のからだを力任せにポキポキと。背骨が折れるかと思ったじゃないのっ」
「最近体が固くなって、剣の腕が落ちたみたいだから、柔軟体操につきあえって言い出したのはおまえだろーがっ」
「だからって、オーガ並みのあんたの力で、ぐいぐいやられたらたまんないわよっ」
「オーガ並みって…おまえ」
ガウリイを部屋から叩きだそうとしてドアを開けると、そこには、二つの人影が。
「ゼル、アメリア。あんたたち何やってるのコップなんか持って」
二人はなぜか赤面しながら慌てたようすで、コップをしまった。
「いや、その、なんでもないんだ。リナ」
「そ、そうです。ちょっと妙な物音がしたんで、様子を見にきただけですから…」
「ふうん?じゃ、あたしもう寝るから」
「はい、おやすみなさい」
ぱたん。
ガウリイを放り出してから、閉じたドアの向こうで、アメリアたちの声がする。


「せっかく期待してたのに、残念でしたね」
「ま、あんなもんだろ。あの二人じゃ…」

―…なんのことだろ?…―

あたしは、大きく背伸びをしてベッドにもぐりこんだ。
「おやすみ。ガウリイ」
だれに言うともなくつぶやいて、あたしは眠りについた。



妄想促進小説「ナイショのふたり」 終り
 

 

あなたの妄想度をチェーック!



「え!?なに?なんだったの…」と、わけ分かんないままのあなた。
まだまだ妄想力未熟ですね。体育の授業で、柔軟運動をする時、目を閉じてこれを思い出して妄想力を鍛えましょう。

そんなあなたに、☆


「…あ!そうかぁ」と、しばらく考えてから、悟ったあなた。
その妄想力をもっと磨けば、もう一つの世界が開けます。がんばってください。

そんなあなたに、☆☆


「ひょっとしたら…」と、妄想しながらも、最後まで冷静さを保ちつつ、読み終わったあなた。
妄想力はありながら、理性がそれを抑えているようですね。一度壊れてみると、毎日の生活に楽しみがふえますよ。

 そんなあなたに、☆☆☆


「おおおっ!これはぁっ!」と、妄想を暴走させて、最後に思いっきりこけたあなた。
なかなかの妄想力の持ち主です。それを活かして、まわりのお友達も、妄想にまきこんであげましょう。

そんなあなたに、☆☆☆☆


「なんじゃあぁっ!この胸いっぱいにふくらんだ、妄想をどうしてくれるぅっ!!」と、絶叫されたあなた。
ど、どこまで妄想をふくらませていたのでしょう?なにも申し上げることはありません。そのまま、妄想大爆発の道を極めてください。

そんなあなたに、☆☆☆☆☆



あの、おこんないでくださいね。(小心者からのお願い)